- 敬愛する義姉のために伯爵家ごと破滅しようとする悪役令嬢
- 義理の姉妹愛がアツい!!
- 最初に主人公視点、その後に色々な人の視点から事件が語られる構成が良い
- 恋愛は大人の包容力VS甘えることができなかった少女
- メインの登場人物それぞれに想いと役割がある
現在1巻まで刊行
1巻感想
義理の姉への想いが!良い!!
転生なし、前世なし、平民の女の子だったウェルミィが優しくて大好きな義理の姉のため、悪役を全うしようと画策するファンタジー。
まずは主人公ウェルミィ視点でのわかりやすい悪役としての行動、色々なことに手を回す彼女と伯爵家の断罪、その顛末まで。その後に、主要人物たちそれぞれ視点での裏側が描かれる構成ですね。この構成がすごくよかった!!みんながウェルミィに対してどんな考えで、行動していたのかがわかって面白かったです。特に、義姉イオーラ視点は想い合う姉妹の様子と幸せそうなウェルミィが見れてウルっときました。
ウェルミィは姉の幸せのためだけに考え行動しているのが伝わってくるので、応援したくなる主人公。自分の幸せを一切考えていないところが切ないけれど、そういうの大好きなんですよね。あ、癖ですね、と思いました(笑)しかもそんな女の子を一見冷たそうな男性が思いっきり甘やかすんですよ!?最高か!好みすぎた……。ウェルミィのお相手エイデスは、ザ・大人の人という印象です。その生い立ちを知るとウェルミィに惹かれた理由に納得でした。
ウェルミィの敵(笑)レオはいがみ合いが面白かった。クラーテスは、もう最後のお話ですよね。あれは反則、大号泣でした。ネタバレになるからあまり語れないんですけれど……。彼女自身の罪も全て受け入れると決めた上での彼の決断、その優しさはきっと年月が経ちウェルミィとも会えたからこそなんじゃないかと思いました。本当に素晴らしかったです。
イラストもカラー・白黒ともに素敵でした。続きも出たら、読みたいです。