「「キスなんてできないでしょ？」と挑発する生意気な幼馴染をわからせてやったら、予想以上にデレた」案内

生まれた時からの幼なじみ、現在は高校二年生の風見一颯（かざみいぶき）と神代愛梨（かみしろあいり）周りからはバカップルと思われているけれど、恋人ではない！！と主張する日常を過ごしていた2人が、売り言葉に買い言葉でキスしちゃった！？ドキドキなんてしてないと口では言いながらも、明らかに相手を意識していく幼なじみ青春ラブコメディ！

幼なじみは良いぞ！！

幼なじみ一対一ラブコメとして読みたいものを真っすぐに差し出してもらった感じ。読んだ後、ありがとうの気持ちでいっぱいでした……面白かった。

愛梨の性格は、ヒロインがたくさんいるラブコメだと確実に負けフラグを立ててしまっている美少女幼なじみポジションだと思うんですよ。主人公一颯も姉みたいな存在と認識していたし。それが救済されるだなんてこんな嬉しいことが！！他の女の子が現れる前に動けたのはでかい！

男女両方の視点から描かれる無自覚両片想いがよかったです。その無自覚も幼なじみという関係性が心地よくて、それを壊したくなくてストップをかけてるのが丸わかりで微笑ましい。あと昔と今、体格も変わっているのに愛梨優位な関係性が続いているのは、一颯にとってどうしようもなく愛梨が弱点だからというのも好き。逆もしかりですね。意地っ張りな甘え方をしてしまう愛梨の弱点も一颯ですから。強気に出た後に一颯が本気で怒ってそうだと思ってよわよわになる愛梨が可愛かった。あんなの、怒れないよ。

さりげなく主人公のスペックが高いのは、作者さんらしさなのかなと思いました。容姿も頭の良さも性格の優しさも、かなり完ぺきですよね、一颯。愛梨はスペック高いはずなのに、へっぽこ美少女なのがたまらなく可愛かったです。前半のキスや壁ドンのドキドキ青春描写もよかったし、後半の昔からの家族ぐるみな付き合いだからこそのすれ違いや互いへの想いもよかったです。物語としても、イチャラブだけではない面白さがあり素晴らしかった。いや、イチャラブも大好きですし、ちゃんとありましたけどね。幼なじみが利点にも枷にもなる関係性大好物なんですよ。

イラストも満点素敵でした！！カラーも白黒もすごくよかった！！

続きも楽しみです。