現在2巻まで刊行
1巻感想
「アイドル」が戦争の道具になった世界で最強の存在レイン。最強になるため、記憶さえも捨ててきた彼女が初めて負けた相手は笑顔の少女ハルだった。少女の再生と世界を壊すための戦いを決意するお話。
感情の他に記憶さえも捨てている主人公レイン視点で進み、彼女の忘れていたことや知らなかった事実を知っていく展開が面白かったです。それにしても、この世界しんどい……知れば知るほどしんどい……。世界のエグみと、女の子たちのキラキラの落差がすごい。ひたむきで明るいハナとレインの友情に癒されました。光の化身みたいなハナが可愛かった。厳しい状況でも彼女たちを守ろうと奮闘するプロデューサーや早幸の存在もよかったです。彼女たちの幸せを願って、続きも読みます。
2巻感想
敵国だった「鉄の国」へ所属することになったレインとハナ。レインをライバル視するフレアとともに鉄の国へ向かう中、2人は離れ離れにされてしまう。鉄の国で道具として歌うことを思い出し悩むレイン、レインとまたステージに上がるために行動するハナ、フレアの考え、新天地での戦いな2巻。
フレアー!!
今回は鉄の国で悩み囚われるレインと、レインの元へ一直線なハナが主軸にありながら、レインを憎む鉄の国のトップアイドルフレア主役回だったと感じました。フレアは、ハナやプロデューサーという味方がいない中、一人で戦い続けたレインなのかなと思ったんですよね……辛い。誰よりも他人に救われたくない彼女とハナの相性が悪すぎてもう。1巻でレインを救った光は、強すぎるゆえに誰かを壊す光へもなりかねないことが残酷な現実として提示され胸が痛くなりました。レイン視点ではない時のハナは得体の知れない怖さがあるんだよなぁ。レインからみると天使でしかない可愛さが、視点を変えると笑顔の悪魔に見えて震えました。なにもかもこの世界が悪い。
絶望的な中でも、彼女たちの味方は行動していて希望の芽生えもありました。クローバーとの再会が嬉しかったです。やはりレインにはプロデューサーやクローバー、守ってくれる優しい大人たちも必要だよ。
心を抉られながらも、続きが気になる面白さでした。続きも楽しみです。