現在1巻まで刊行
1巻感想
手を出してはいけないと評判になるほどの魔女を討伐寸前まで追い込んだ傭兵ジグ。魔女という存在であることから、ずっと人間に襲われていた魔女シアーシャは、ジグへ誰にも追われない場所までの護衛+生活の手助け依頼をする。そして2人は未知なる大陸へ渡るが、そこでは魔獣という存在と戦う冒険者という職業があるようで……?傭兵と魔女の冒険ファンタジー。
魔女の出てくるファンタジーと聞いたら、読まずにはいられない!
面白かったです。
魔女のシアーシャと、やたら強い傭兵のジグ。雇い主と傭兵という間柄なはずなのに、世間知らずな女の子と人間社会を教えるおじ…お兄さんのような関係性が好き。深まっているのかそうじゃないのか、いまいち掴みづらい2人のやり取りが面白かったです。2人とも考え方が普通じゃないからなのかな。シアーシャは明確に人間とは生物的に違う魔女と言っていたし、ジグはシアーシャに教えるときは善良で常識があるようにみえるけれど、戦いとなった途端に戦闘民族みたいになるし。一対一で魔女に肉薄した人類だもんなぁ、そりゃ強いよねぇ。
出会いや異大陸上陸時その後のバトルの殺伐さと、冒険者として街で過ごす2人の平和なやり取りの落差をすごく感じました。戦い自体はかなりシビアな印象ですが、ジグもシアーシャも強く感情が揺れることも少ないので辛くならず、個人的にはとても読みやすかったです。異世界もので馴染みのあるギルドと冒険者という設定の中で、転生者ではなく異質な魔女と傭兵が上陸して戸惑いながら生活していくというのも面白かった。
続きも楽しみ。