- 突然、義妹ができた学生生活
- 義妹は学年で一番の美少女同級生
- 自称陰キャ、包容力と優しさ抜群の主人公
- 甘え下手なヒロインの変化
- 恋愛相手として、なにより家族として歩む二人の日々
現在6巻まで刊行
1巻感想
私もしょうゆ派です。
親の再婚によって、同級生なのに義理の兄妹になった悠太と沙季のお話。
面白かったー! 義妹ができたというよりは、同い年の女子と同居することになったという感じですね。 二人ともが優しい良い子だからこそ、 一見ドライに見えるあの価値観になっていたんだろうなぁと思うと 少し切なくもあり……。
悠太には本当に高校生なのかと思うほどの包容力と気遣いを、沙季には大人になり切れない年齢ゆえ葛藤と健気さとを感じました。 変わり始めた二人の関係がどうなっていくのか楽しみです。
2巻感想
それは認識のすり合わせができない感情だよなぁ。
親の再婚で義兄妹になり、いい距離感で過ごしていた二人。今回は夏休み前のテスト結果によって義妹沙季から、ある頼み事をされ始まる2巻。
二人とも律儀すぎて、無限ギブアンドテイク状態(笑)優しい歩みよりで出来ている二人の関係性が心地よかったです。
踏み込みすぎないよう細心の注意をしながらも、相手のために解決策を考え続けるとか、悠太の優しさが素晴らしい。
一方、沙季は読売先輩の存在にモヤモヤしたりと、気持ちを持て余してきてる感じかな。迂遠な表現をする小説の登場人物が理解できなかったのに、自分がまさにその状態になってしまうとは。最後のかなり大胆なチャレンジに驚きました。前回もそうだけど、追いつめられると突拍子もない行動するところに沙季の高校生らしさというか青さを感じますね。二人の今後がどうなっていくのか、続きも楽しみです。
3巻感想
悠太と同じ書店でアルバイトを始めた沙季。そして義兄妹になってから迎える初めての夏休み。価値観のすり合わせを大切に絶妙な距離感を保っていた中で、悠太が一歩踏み出す3巻。
今回は2巻と冒頭の日記から沙季の強くなる悠太への恋心を読者は知った上で語られる物語が、もうすごくよくて……。しかもほぼ悠太視点なんですよね。アルバイトで読売先輩とも接するようになったからこそ膨らんでしまう嫉妬心の誤魔化方とか、自分にも言い聞かせてるんだろうなという沙季の健気さ満点で可愛かったです。
プール遊びもよかった。今までの距離感に一歩踏み込んだからには、2人の関係も変化するんだろうなとは思ってたけど、そうなるとは!という着地でした。あくまで穏やかに両片想いな義兄妹のすれ違いが描かれていくのが、この2人らしくて好き。そして、明かされたタイトルの意味も凄かった!その関係性の名づけがシンプルなはずの恋心を複雑にしていくんですね、そういう展開すごい好みなんですけれども。あと丸くんの恋の行方も気になります。
続きも読みます。
4巻感想
悠太が想いを自覚し、けれども沙季が「兄さん」という呼び方によって兄妹という一線を引いてしまった前回。お互いに好意へ蓋をしたまま、別々のコミュニティと交流を始めた2人の日々な4巻。
表紙、表紙すごい……。兄妹を超え異性として相手を好きになってしまったから、ようやく幸せになれた父・母のためにも、この想いには蓋をしなくてはいけない。決別したわけではなくそっと離れる2人。それぞれの視点で描かれる日々は、穏やかなのに相手への溢れる想いに満ちていて、その切なさに胸が苦しくなりました。
もっと拗れてくのかな、辛いなぁと思っていたら、あの展開!悠太のカッコよさに、心の中でスタンディングオベーション状態でした。素晴らしい。それに応えた沙季もよかった。悩んだ後には、すり合わせ。これこそこの2人らしさですよね。
2人の関係としては大きな前進になりましたが、今後どうなるのか続きが楽しみです。
5巻感想
お互いへの想いをすり合わせしたことから兄妹でもあり、恋人のようでもある秘密の関係になった悠太と沙季。仲を深める2人のハロウィンな5巻。
交互の視点で日々が描かれていくので、悠太視点ではわからなかった沙季の気持ちとかもわかっていいですね。両想いへの嬉しさから、2人ともが浮足立っていて空回り気味なのが可愛い!
沙季への意識からファッションを頑張ろうとする悠太、デートで好印象にしようと笑顔を頑張る沙季、微笑ましい以外の何物でもない。どちらも相手側からしたら気にしていなかった部分で、むしろ今までで十分好ましいというのがすり合わせでわかって安心できるのがいいんですよ。
この話は2人の恋物語であると同時に家族の話でもあって、今回は悠太のお父さんがすごくよかったです。夜中に謎のつまみ食いをしにきたのには理由があって、その理由とさりげなさがカッコよかった。お父さん、優しい。
ハロウィンでは、沙季の幼少期の切ない思い出も絡めながら2人らしい甘く優しい時間を過ごせて、そしてあのイラストの場面でスタンディングオベーションでした。素晴らしいが過ぎる……。
相手への想いが高まりながら続いていく2人の日常が、本当に素敵なシリーズですよね。続きも楽しみです!
6巻感想
秘密の恋人として惹かれ合い続ける2人が過ごす冬。お互いの誕生日、悠太の実家への帰省と年越しな6巻。
やっぱり、いいんだよなぁ。同じ出来事を交互の視点で読んでいるのに、全く飽きない。あの言動の裏ではこう思ってたんだというのがわかって、むしろ最高なんです、はい。
お誕生日祝い合いでサプライズに目覚める2人が可愛かったです。余計なサプライズより実利という価値観が崩されるのが恋してるんだなぁって感じでいい。拗ねられるくらい沙季が、悠太に甘えられるようになったんだと思うと感慨深くなってしまいました。
また、これまでは悠太と沙季の関係性の変化に注目してきましたが、今巻は後半の実家帰省で2人が家族であることを再認識させられましたね。少し遠い家族である親戚付き合い、祖父母という存在、そこでしっかりと家族のため彼女のために啖呵を切った悠太がとってもカッコよかったです。あれは惚れ直します、うん。1人で生きようと常に攻撃態勢だった沙季が、大切な人たちのために好かれたいと思い始めた自分の心境の変化に気づくシーンもグッときました。
あと悠太の頭に一瞬よぎった2人の恋人関係が終わったとしても、家族(義兄妹)であることはなくならない不安も、この2人だからこその葛藤がありそうだなと思いました。
穏やかな日常の中でも、2人の想いは高まっていて、今後どうなっていくのか楽しみです。