- 疲れた社会人2人の名前をつけない居心地良い関係
- 主人公とヒロインのやり取りが楽しそう
- 優しい主人公
- 独特の言語を使うヒロイン
- フェアリーテイル(意味深)
現在2巻まで刊行
1巻感想
仕事のストレスで疲弊していた冬が、人生で一番楽しい想い出大学時代を共に過ごした元カノ糸と再会。同じく色々なことで疲れていた糸から「仕事とか恋とか面倒なことは抜きで、ただ楽しいことだけをする」関係でいようと提案され、恋人ではない2人の不思議な関係が始まるお話。
面白かった。
元カノとの再会、そこから恋人ではないのに距離が近い不思議な関係になる社会人2人。名前をつけてしまうとそれに縛られてしまうから、名前のない心地のいい関係でいたいというのは、なるほどと思いましたね。
仕事や家族の部分は現実のままならなさが襲いかかってきて辛かったけど、楽しそうな主人公冬とヒロイン糸のやり取りに癒されました。合コン潜入とかラブホで学生服コスプレとか結構なこともやらかしてますが、2人の明るく楽しいノリが基本なので面白く読めました。
糸の独特な言語が好き。あの単語をフェアリーテイルに置き換えるのは天才じゃないですか。一気にかわいい(笑)その後も、律儀に全部フェアリーテイルって言ってるのも増々かわいい。コミカルな言動も多く楽しい女の子なのに、不安定さも持ち合わせいて、ふとした時に儚く散ってしまいそうな仄暗さを出すんですよね。その落差がまた魅力的でした。
主人公冬の優しさもよかった。最初の仕事で疲弊して余裕がない時ですら、優しいんですよ。相手を尊重する優しさが、自由なようで不自由だった糸は惹かれたのかなとか。
今後の2人の続きがあったら、ぜひ読みたいです。
2巻感想
無事に転職できた糸と、ただ楽しいことだけをする不思議な関係を続ける冬。忙しくしている糸に距離が開くことを危惧していたけれど、お泊りも増えてむしろ親密さが増す2人。そのことに安堵しつつ、この関係に区切りをつけようと考える冬の2巻。
面白かった!!
最初の秋のフェアリートラップ・キャンペーンでもうダメでした。なにそのキャンペーン、そして最もソフトなフェアリーテイル(笑)やっぱり2人の会話が好きですね。2巻では1巻よりも糸の精神が安定したせいか、ラブラブさが増していて癒されました。好き。エッチぃさは減ったように感じましたね。あまりにも自然に一緒に過ごしてるので、あれ?この二人結婚してたかな?と勘違いしそうになりました。
前回と同じように短編連作形式で楽しそうな二人の日常を眺めつつ、今回は冬が仕事やプライベートで追い詰められたところへ糸が寄り添う展開。どちらかが弱ってるときに、そっと寄り添う関係性が大好き。
間に挟まれてる花屋敷さんパートが百合みを増していて、それもまたよかったです。
前に進みたいと考える冬と、幸せな今を楽しむ糸、二人の結末を見届けたい。続いてほしいなぁ。