「わたしの百合も、営業だと思った？」案内

最推しアイドルのグループ卒業を引きずる若手女性声優の仙宮すずね。幸せを願いつつ日常を過ごしていたある日、事務所から呼び出しが……そこで新人として紹介されたのは、なんと推し鐘月かりんだった！？え、推しが近づいてくるんですけど！？大混乱から始まるガールズラブコメ。

面白かった！

メインのすずねもかりんも大人ではありますが、反応なども可愛らしくテンポもよくて読みやすかったです。推しが目の前に現れ、しかも後輩として慕ってきてくれて、ガチ恋ではなかったはずなのに恋愛相手として推しを好きになり始めていることに戸惑うすずねの気持ちの揺れ動きが良い。可愛い恋と可愛いだけじゃない情念のバランスが私にはちょうどよかったです。物語として声優お仕事ものの側面もあり、その大変さも感じつつ楽しめました。

主人公のすずねが天然お人好しなタイプで、考え方がすごく優しいんですよ。自然と誰かのために行動できる人は魅力的。かりんのために必死になった結果、突拍子もない行動に出ちゃうのも可愛かったです。かりんは天真爛漫に見せつつしっかりアピールして距離をつめたり、すずねを守ろうと行動するカッコいい一面もあったりと、すずねフィルターを通して見る彼女はとても輝いていて、推しが好きに変化するのも納得でした。

イラストも2人の魅力が詰まりに詰まっていて素晴らしかったです。

2人の魅力と関係性の変化が面白く、素敵なお話でした。